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衛生管理コラム

第67話 HACCP/FSMS対応ペストマネジメントにおける異物検査③

ペストマネジメント

第65話で、異物検体を混入状況から判断すると、多くの情報を得ることができるとお話しました。
例えば、袋を開ける前か、開けた後かで、対象の虫が、包装前に入ったか、包装後に入ったか検討つきます。

袋を開ける前に発見できたとします。
例えば、袋全体を観察して、
穴がないか、穴があっても中から外に開けられた穴なら、包装前に混入したものと思われます。
逆に、袋に穴が開いている、もしくは外から中に開けられた穴が開いていたら、包装後に入った可能性もあります。

さらに、袋の中に、糞や脱皮殻・吐いた糸などの生活痕跡が、あるかないか。
もしあるならば、どのくらいあるのか?などで、分析ができます。

製品にどのように、混入しているかでも、状況判断の手助けになります。
例えば、パンに混入していたとします。
パンの上に付着していたのか、パンの中に練り込まれていたのかで、異なります。
パンの中に練り込まれていたのなら、製造工程です。
パンの上に付着なら、放冷工程か、包装工程です。

混入状況をじっくり観察することはとても大切です。

次話では、実際にあった異物混入で、混入経路を推定した例をお話します。

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