TOP
衛生管理コラム

第43話 仕組みを作り込む② セールスの仕組みで失敗する例

よりよい組織作りのために

わかりやすい例として、セールス(売れる仕組みつくり)を考えてみましょう。
セールスの理想型は、次の流れです。
見込み客獲得⇒初回(フロントエンド商品)販売⇒定期的コンタクト⇒主製品(バックエンド商品)販売⇒定期販売

例1
見込み客獲得をかなり頑張って(例えば×2)も、フロントエンド商品が欠陥商品(つまり×0)であれば、そこから先に行く人がいないため、定期購入してくれる人は0になります。
見込み客獲得(2) × 初回販売(0) × 定期的コンタクト × 主製品販売 = 定期販売(0)

例2
見込み客獲得をかなり頑張って(例えば×2)、素晴らしいフロントエンド商品を販売して(例えば×2)お客に喜んでもらいました。それでも、定期的コンタクトがなかったり、定期的コンタクトの内容がつまらなかったりしたら(つまり×0)、主製品を購入してくれる人はなく、結果、定期購入してくれる人もいません。
見込み客獲得(2) × 初回購入(2) × 定期的コンタクト(0) × 主製品購入 = 定期購入(0)

例3
見込み客獲得をそこそこ頑張って(例えば×1.2)、良いフロントエンド商品を販売して(例えば×1.2)お客に喜んでもらいました。定期的にメールを送り、主製品がどんなに役立つかを伝えました(例えば×1.2)。
そうしたら、お客はメインとなる商品を購入してくださり、その商品を大変気に入ってくれました(例えば×1.2)。
そうすると、その後、定期的に購入してくれるお客様は、次の様になります。
見込み客作り(1.2)×初回購入(1.2)×定期的コンタクト(1.2)×主製品購入(1.2)= 定期購入(2.07)
全体を、少しずつ頑張る(1.2)だけで、2倍定期購入してもらえることが分かります。

この3つは極端な例ですが、一つでも手をぬくと、よい結果を出せないことが分かると思います。
少しずつでも頑張れば、大きな結果になる可能性が出て来ます。

仕組みを作ること自体大変ですが、仕組みつくりになれてきたら、仕組みを作り込むことを意識して欲しいと思います。
第44話では、食品安全管理の仕組みについて考えます。

最新の衛生管理コラム 6件

ペストマネジメント
第92話 工場内に工事業者を入れる時① 工場でモニタリングをしていると、急に捕獲数が増えることがあります。 何か変わったことがなかったか訊くと、「工事が入った」との言葉を聞いたりします。 品質担当者の方の中には、製造中以外は…続き
マネジメントのヒント
第42話 食品安全で問われるもの 肉まんで有名な会社の異物混入が報道されました。 工場で豚まんのあんの中にビニール片が入っているのを従業員が見つけたそうです。 会社は、混入原因とみられる箇所を確定し、対応すると同時に、1.…続き
マネジメントのヒント
第41話 日本人の持つ「和」の強さを信じる 令和6年能登半島地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、犠牲になられた方々に、謹んで哀悼の意を表します。 また、東日本大震災で犠牲になられた方々にも、謹んで哀悼の意を表します…続き
マネジメントのヒント
第40話 小さな行動が大きく変える この所、会社の倉庫がきれいになりました。 昨年入った新人のおかげです。 洗濯場の汚れた作業着は、洗濯後いつもきれいにたたんで置かれます。 大切な道具である噴霧器はきれいに手入れされ、…続き
マネジメントのヒント
第39話 鬼滅の刃が描いた「受け継がれる力」 「鬼滅の刃」を4~5回読み返した話をしました。 鬼が永遠の命を持つのに対して、 鬼殺隊員の、限りある命、「なまみ」の身体で、鬼に立ち向かう姿に心を打たれ、 「例え、自分は死んでも、思いは…続き
マネジメントのヒント
第38話 鬼滅の刃に見る「作りこみの極み」 「鬼滅の刃」を全巻4~5回読み返しました。 読むたびに新たな発見がありました。 鬼殺隊の柱を中心とした隊員達の描写 とりわけ鬼殺隊に入るきっかけになったできごとと そのできごとを乗…続き