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衛生管理コラム

第30話 HACCP/FSMS対応ペストマネージメントのモニタリング⑪ モニタリング結果のグラフ化・図面化④

ペストマネジメント

HACCP/FSMS対応ペストマネージメントにおいて、モニタリング結果をあらわすグラフや図面の工夫はとても大切です。
第30話では、第27話でご説明した、「年間の推移を表す図」について説明します。

この図は、年の初めから、捕獲状況がどのように推移しているか(毎月どのタイプの虫がどれくらい捕獲されているか)を表した図です。
今までの図は、円グラフで表しましたが、本図は、横軸がモニタリング月、縦軸が捕獲数の、棒グラフで表します。

年の初めからの捕獲状況を、棒グラフで表し、図面上に載せます。
棒グラフは大きいため、円グラフのように各捕虫器・トラップの傍に記載できません。
図面を取り囲むように、棒グラフを配置して、各捕虫器・トラップと直線で結び、場所が分かるようにします。

各捕虫器・トラップごとの、1年間の状況変化を一目で確認できます。
先月と比較して、大きな変化があれば、改善がなされたか、問題が起きた可能性があります。
第29話でお話した昨年度との比較図のように、捕獲数の変化だけでなく、捕獲された虫の内容も比較して下さい。
捕獲状況に変化が起きた原因について、同じくいくつもの情報が拾えるはずです。
対策がうまくいっているか、新たな問題が起こっていないかも分かります。

対策をおこなった結果、捕獲状況が大きく改善された場合は、対策改善記録と合わせて保管して下さい。
対策改善記録については、この後、第34話で説明します。

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