TOP
衛生管理コラム

第9話 思い込み③「言葉は通じる」その1 「伝えた言葉が相手に届く」は思い込み

よりよい組織作りのために

「言葉が通じる」は思い込みというと、「何を言っているのだ」と声が聞こえて来そうです。
しかし、今まで「人の話、聞いてる?」って言われたことありませんか?
または、「人の話、何も聞いてないな」と、相手に思ったことはありませんか?

「話す」と一言でいっても、「言葉を口にするだけ」と、「意識して相手の言葉を聞く」もしくは「相手の意識に伝える」との間には、大きな違いがあります。
仕事で必要なのは、もちろん「意識して相手の言葉を聞く」「相手の意識に伝える」です。
次の絵を見てください。

多くの人は、言葉がそのまま相手に伝わると思っています。
しかし実際には、その時の状態や、お互いの関係によって、伝わり方は大きく変わってきます。

AさんがBさんのことをこころよく思っていた場合、伝えたい気持ちで明るく話します。
しかしAさんがBさんのことをこころよく思っていなかった場合、冷たい言葉で手短に伝えるかも知れません。
Bさんも全く同じです。
Aさんと仲が良いと、何を伝えてくれるのか、耳をかします。
BさんがAさんのことを嫌いだと、あ〜めんどうくさいなと思って聞いてしまいます。
または、Bさんが忙しい時だと、この忙しい時にと思いながら、上の空で聞くかも知れません。
どれだけ言葉が届くかは、話し手/聞き手のその時の状態、話し手/聞き手の人間関係によって変わります。
人に話をする時は、話の内容、話し方などを考え、相手の状況を見て話さなければなりません。
また日頃の人間関係も大切になります。

最新の衛生管理コラム 6件

ペストマネジメント
第95話 勉強会の時に意識したいこと① 食品安全管理では、ルールを守りやすい環境を作ることが大切です。 理想をいえば、守らないと違和感を覚えるような環境が良いです。 食品工場中には、FSMSの認証を取っていても、 いざ、一…続き
ペストマネジメント
第94話 勉強会を食品安全管理に活用する 前話に続き、勉強会を食品安全管理に活用することの続きです。 勉強会の後、従業員が動くようにします。 勉強会後「今日の内容を、日々の仕事に活かしてください」だけでは、 動ける従業員はほ…続き
ペストマネジメント
第93話 勉強会のあり方 従事者の勉強会をおこなう時は、 「おこなわないといけないから」と、ありきたりの勉強会をおこなうのでなく、 勉強会を食品安全管理に活用することを考えたいです。 話を聞いて終わりでなく、…続き
ペストマネジメント
第92話 工場内に工事業者を入れる時② 工場内に工事業者さんを入れる時に、おこなうべきことを考えます。 まずはおこなうことです。 工事業者さんの出入口を決めます。 できれば1か所にしぼりたいです。 【工事前】 歩行昆虫…続き
ペストマネジメント
第92話 工場内に工事業者を入れる時① 工場でモニタリングをしていると、急に捕獲数が増えることがあります。 何か変わったことがなかったか訊くと、「工事が入った」との言葉を聞いたりします。 品質担当者の方の中には、製造中以外は…続き
マネジメントのヒント
第42話 食品安全で問われるもの 肉まんで有名な会社の異物混入が報道されました。 工場で豚まんのあんの中にビニール片が入っているのを従業員が見つけたそうです。 会社は、混入原因とみられる箇所を確定し、対応すると同時に、1.…続き