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衛生管理コラム

第53話 「工夫されないペストマネジメント例」⑥ トラップの管理がおこなわれていない

ペストマネジメント

トラップの管理がおこなわれていない例も多いです。
多いのは、「ライトトラップのランプ交換が、定期的におこなわれていない」です。
ライトトラップの誘虫灯は、紫外線が劣化するため、年に1回以上交換することが望まれます。
※ランプ寿命の長いLEDランプの捕虫器もあります。
正しくペストマネジメントをおこなうために、捕虫器や粘着トラップを適切に設置/配置するだけでなく、捕虫器や粘着トラップの捕獲性能が維持されるように管理する必要があります。
東化研では、ほとんどの現場で、虫が多くなる5月頃にライトの一斉交換をおこない、トラップの清掃をおこなうことを仕様に入れています。

製造ラインに変更があれば、トラップの位置変更が必要か検討することも大切です。
位置変更の必要が無い場合でも、位置変更の検討をしたことを記録に残してください。
HACCPでいう、検証したことの記録になります。

工場内に工事が入った場合など、工事業者に開閉管理の指導をしても、開閉管理が徹底されない場合があります。
工場開始前に、前室のライトトラップだけでも、捕虫紙を新しいものに変え、ライトトラップの捕獲力をあげるなどしておきます。
歩行昆虫の侵入が多い場合は、歩行昆虫用のトラップの数を増やすことも検討します。

トラップ一つとっても、必要な管理はいくつもあります。
効果的なペストマネジメントを、常に意識して管理したいものです。

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