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衛生管理コラム

第47話 仕組みの作り込みも、仕事の絞り込みも、「仕組みを作ろうとしている仕事の本質」を理解することが大切

よりよい組織作りのために

仕事の仕組みは、その仕事の本質を知ることが基本です。
「その仕事の本質」とは、仕組みを作ろうとしている仕事(作業)の本質のことです。
※仕事の本質、第42話でお話した「仕事は足し算でなく、かけ算」とは異なります。

例えば、前室による防虫対策の本質とは、「シャッターやドアを二重にして、同時に開けないようにして、前室内で虫を減らし、製造室に入れないこと」です。
例えば、手洗いの本質とは、「石けんで手の汚れを全て落として、消毒液で全て殺菌(除菌)すること」です。
その本質のために、必要なことを抜けなくおこなうのが仕組みです。

仕組み作りとは、その仕事の本質を理解して、実行する(成し遂げる)ことです。
仕組みを作り込むとは、本質を成し遂げるために、完璧に近い仕組みを作ることです。
最小限の仕組みとは、本質を成し遂げるために、絶対に必要なことだけおこなうことです。

最小限の仕組みは、本質を知らないと、絶対に必要なことを、取りこぼすことになりかねません。
仕組みの作り込みは、いろいろプラスされるのだから、本質を考えなくても大丈夫と思うかも知れません。
しかしそれは違います。
本質を知らないと無駄が出てきて、まとまりがなくなります。
要は、仕組みを最小限にするにしても、作り込むにしても、その作業の本質を理解していないとできません。

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