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衛生管理コラム

第13話 思い込み③「言葉は通じる」その5 話のしかた

よりよい組織作りのために

大切なことは、第12話でお話した「話の聴き方」の実践と、「言葉が通じる」という思い込みは捨てて話すことです。

最初に、話す内容を考えます。
何を伝えたいのか。
何をたずねたいのか。
(仕事の依頼なら)何をどの様にして欲しいのか。
などを、心の中で確認します。

次に、なぜ、それを伝えたいのかを考えます。
なぜ、そのことを伝えたいのか。
なぜそのことを聞きたいのか。
なぜ、その仕事をして欲しいのか。
「なぜ」が分かれば、相手は、言葉を受け取りやすくなります。

できれば、話した時の、相手の気持ちを考えます。
相手の立場に立って、相手の背景や価値観から、話した時の相手の気持ちを考えます。
もし、話が、相手にとって、好ましいものでなければ、どのようにフォローを入れるかも考えてあげてください。

そして、「(努力しなくても)言葉は通じる」という思い込みを捨て、分かりやすく話します。
話したい内容を伝え、なぜそれを伝えたいのか話します。
相手の表情を見ながら、聴いてくれているか、理解してくれているか確認してください。

相手が、話した内容を受け止めていないようでしたら、話した内容を確認したり、質問したりしてください。
相手から帰ってくる返事を聴くときは、第12話の「話の聴き方」を実践してください。

第11~13話読んで、「話をするのにそんなに気を使うのか」と思われたかも知れません。
しかし、気持ちよく話ができたら、仕事は進みますし、人間関係もよくなります。
はじめは大変でも、気持ちよく話ができる人が、一人,二人とできると、相乗効果で職場が明るくなります。
一緒に仕事をする人達は、人生の中で出会った大切な人達です。
ぜひ、大切に会話してください。

次回は、第14話 言葉をつくす大切さをお話します。

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