TOP
衛生管理コラム

第60話 HACCPが改訂された?② ハザード分析が重要

ペストマネジメント

「食品衛生の一般原則およびHACCP付属文書」の改訂では、ハザード分析の重要性が、改めて述べられました。

HACCPが義務化されましたが、ハザード分析をおこなわず、各業界が作成した手引きに則って、文書だけを作ったら終わりと考えてしまう食品等事業者もおられます。
しかし、HACCPの優れた点は、自らの現場に合わせ、食品安全管理の仕組みをつくることです。
そこで大切になってくるのが、自分自身でフローチャートを作り、ハザード分析をおこない、実際の現場で確認することです。
実際におこなってみると、ハザード分析・現場確認の過程で、多くの気づきがあるはずです。

しかし、ハザード分析・現場確認をおこなうことは、ハードルが高いと感じる方が多い様です。
「最初から答えが与えられていないから」が、大きな原因のような気がします。
それで、各業界が出した手引きだけに、最初から頼ってしまう方も多いのだと思います。
各業界が出した手引きや、その手引きに頼るのが、悪いと言っているのではありません。
ハザード分析と、現場確認を、自らおこなうことが大切と言っているのです。

食品等事業者の中には、日々の生産に追われ、その様な時間がないと言う方もいるかも知れません。
それでも、ハザード分析と現場での確認はおこなってください。
それほど、自身でおこなうハザード分析と現場確認では、多くの気づきがあるはずです。

HACCPでは、CCPが主に注目されます。
しかし、HACCPを構築する前提条件となるGHP(適正衛生規範)(日本でいうPRP(Prerequisite Programs)=一般的衛生管理プログラムとほぼ同じ)も非常に大切です。
ハザード分析と現場確認をおこない、製造現場にあった衛生管理プログラムを作っていくことが大切です。

HACCP/FSMS対応ペストマネジメントでも、虫混入防止の視点から、ハザード分析をおこない、現場を確認して、防虫管理(虫混入防止対策)の仕組み作りをおこないます。
全ての面で、ハザード分析、現場確認はとても大切です。

最新の衛生管理コラム 6件

ペストマネジメント
第85話 HACCP/FSMS対応ペストマネジメントにおける工場チェック⑨ 工場調査に行った時は、できるだけ従事者に挨拶するようにしています。 声かけをして、明るい返事が帰ってきたら、人間関係がうまくいっている証拠です。 食品工場など、声を出すことが難しくても、笑…続き
マネジメントのヒント
第28話 本質をつらぬくことはむつかしい? 第27話で、本質から外れた朝礼の話をしました。 なぜ、朝礼の挨拶が、本質からずれていったのか。 主な理由は2つだと思います。 1つは、朝礼の挨拶の説明が十分にできてなかった。 …続き
ペストマネジメント
第84話 HACCP/FSMS対応ペストマネジメントにおける工場チェック⑧ ドライ運用を考える。 具体的に、清掃がしやすくなる方法を提案する業者が良いとお話ししました。 できるだけ、実践して欲しい方法に、床を水で濡らさない「ドライ運用」があります。 ドライ運用とは、ウエットな状態で…続き
マネジメントのヒント
第27話 本質から外れた朝礼の挨拶 「身体に気をつけて頑張りましょう」 ある会社の朝礼に参加した時、いつも同じような挨拶が繰り返されること、それを話す人が日替わりであることを、不思議に思っていました。 数年後、あることを思い…続き
ペストマネジメント
第83話 HACCP/FSMS対応ペストマネジメントにおける工場チェック⑦ 環境改善を優先して HACCP/FSMS対応ペストマネジメントにおける工場チェックでは、 清掃道具の管理と清掃のしやすさを見るとお話ししました。 害虫を管理するといっても、害虫がこちらの都合で動いてくれる…続き
マネジメントのヒント
第26話 本質の考え方⑤ HACCP/FSMS対応ペストマネジメントの本質 ペストマネジメントの本質は、虫の混入を無くすことです。 虫の混入を無くすためには、HACCPと同じように製造ラインを分析して、虫が混入する可能性がある場所を特定し、侵入/発生する虫から、製造…続き