TOP
衛生管理コラム

第26話 各論では解決しない問題~対策は仕組みで考える~

よりよい組織作りのために

食品安全管理は、仕組みで考えることが大切です。
仕組みとは、何でしょうか?
(ある事柄に対して)全ての対策を網羅し、組み立てたものです。

微生物管理では、HACCPの12手順をもとに、対策を立て、仕組みを作ります。

以前は、製造現場ごとに、(細菌性)食中毒予防の3原則を元に、いくつもの対策を作りました。
しかし、その全対策をおこなえば、(細菌性)食中毒が予防されるかは、定かではありませんでした。
HACCPの12手順が示されたことにより、全体を網羅するルール作りができるようになりました。

仕組み作りをすると良い点が2つあります。
一つは、順序だって考えるために、ルールの抜けがなくなるということです。
もう一つは、全体が見渡せるために、それぞれのルールが理解しやすいということです。
人は理解したルールは守り安くなります。つまりルールが守られやすくなります。

仕組みを作らず、個別で解決しようとすると、視界が狭まり、何をやっているか分からなくなります。
全体を見渡せないので、抜け落ちがあるかも知れません。
個別でなく仕組みで考える、仕組み作りを意識することは、とても大切です。

第27話は、仕組みの一例として、ノロウィルス対策について考えたいと思います。

最新の衛生管理コラム 6件

ペストマネジメント
第95話 勉強会の時に意識したいこと① 食品安全管理では、ルールを守りやすい環境を作ることが大切です。 理想をいえば、守らないと違和感を覚えるような環境が良いです。 食品工場中には、FSMSの認証を取っていても、 いざ、一…続き
ペストマネジメント
第94話 勉強会を食品安全管理に活用する 前話に続き、勉強会を食品安全管理に活用することの続きです。 勉強会の後、従業員が動くようにします。 勉強会後「今日の内容を、日々の仕事に活かしてください」だけでは、 動ける従業員はほ…続き
ペストマネジメント
第93話 勉強会のあり方 従事者の勉強会をおこなう時は、 「おこなわないといけないから」と、ありきたりの勉強会をおこなうのでなく、 勉強会を食品安全管理に活用することを考えたいです。 話を聞いて終わりでなく、…続き
ペストマネジメント
第92話 工場内に工事業者を入れる時② 工場内に工事業者さんを入れる時に、おこなうべきことを考えます。 まずはおこなうことです。 工事業者さんの出入口を決めます。 できれば1か所にしぼりたいです。 【工事前】 歩行昆虫…続き
ペストマネジメント
第92話 工場内に工事業者を入れる時① 工場でモニタリングをしていると、急に捕獲数が増えることがあります。 何か変わったことがなかったか訊くと、「工事が入った」との言葉を聞いたりします。 品質担当者の方の中には、製造中以外は…続き
マネジメントのヒント
第42話 食品安全で問われるもの 肉まんで有名な会社の異物混入が報道されました。 工場で豚まんのあんの中にビニール片が入っているのを従業員が見つけたそうです。 会社は、混入原因とみられる箇所を確定し、対応すると同時に、1.…続き